お客さまの目と足を支配する!1mの行動心理学

【店内販促】お客さまの目線を集めるしかけ 前編

店内に貼るPOPには、どんな工夫していますか?

POPは商品を販売したり、より商品を使いこなす提案をしたりこだわりを伝えたりと、お店からの情報をお客さまに伝える媒体です。せっかく作ったのなら、効果が高まるような工夫をしたいものです。

こんにちは。しかける販促マンの眞喜屋実行(まきやさねゆき)と申します。この上の写真を一目だけ見て、目に入ったところはどこでしょうか?


少しの間目を瞑って、写真を思い出してみてください。


どの部分を覚えていましたか?

そこが、あなたの目線が向いたところということですね。

人には、目線が向きやすい要素があります。そのような要素を意図して盛り込めば、お店が狙ったところにお客さまの目線を集めることができます。お客さまの目線を集めるしかけとなります。 そのしかけをPOPに使えば、お客さまの目線がPOPに集まることになります。POPに書かれた情報がお客さまに伝わり、POPの使命を果たせるということです。


いくらPOPに書かれた商品の品質が高くても、いくらこだわりを持った商品だとしても、お客さまに目を向けてもらえなければ、そのPOPは存在していないのと同じです。売れません。いい商品がお客さまに伝わらないのは、お店の売上が上がらないだけでなく、お客さまにとってもハッピーになる機会をロスしているということです。みんながアンハッピーですね。せっかくいい商品を取り扱ってPOPにしているなら、お客さまに目を向けてもらいましょう。


本記事では「お客さまの目線を集める5つのダシ」というしかけをご紹介します。5つのダシ要素を盛り込むと、狙ったところにお客さまの目線が集まるようになります。POPだけでなく、店頭黒板やメニューブックなどにも活用ができます。すぐに効果の現れるしかけですので、ぜひチャレンジしてみて下さい。


5つのダシは、こちらです。


  • ・かおダシ
  • ・ふきダシ
  • ・はみダシ
  • ・とびダシ
  • ・しじダシ

まずは2つについて、詳しく解説します。


かおダシ

下の2つの写真を比べてみて下さい。1つ目はシンプルな黒板POPです。ここに顔が加わると、ぐっと注目度が上がります。人は顔に目が向くようになっているのです。

ただひと口に「顔」といっても、いくつか工夫のしどころがあります。 1つ目は「表情」です。どんな表情をした顔なのかで、見たお客さまの印象や次の行動を変えることができます。スタンダードなのは笑顔でしょう。笑顔は明るく親近感を得てもらえます。そこで表情をあえて変えて、怒っている表情や驚いている表情にしてみたらどうでしょうか? その顔に注目したお客さまは「どうして怒っているんだろう?」と疑問を持ちます。すると、その疑問を解消するために文字を読むことになります。顔に表情を付けたからこそ生まれる効果です。
2つ目は「イラスト」です。写真でなくイラストでも、顔があれば目線は集まります。イラストを使うなら、写真ではできない表情や身体の動きも表現できますね。 3つ目は「動物などのキャラクター」です。顔と言ってもスタッフの顔でなくても構いません。動物のキャラクターを描いてみたり、鉛筆などの商品イラストに顔を描き加えてみても面白いでしょう。


ふきダシ

次に「ふきダシ」です。下の図を見てください。

「かおダシ」のPOPに「ふきダシ」を加えてみました。左上に貼られたまんがのふきだしのようなパーツです。こちらも目線が集まりやすい要素です。「ふきだし」はまんがでよく使われます。この方が文章を読むよりも負担が少なくなり、読みやすくなります。

この「ふきダシ」も、いくつか工夫のしどころがあります。 ふきだしのカタチを変えてみるのです。写真はスタンダードなものですが、叫んでいるような吹き出しを使ってみたり、頭の中で想像を膨らませているようなふきだしのパターンもあります。それぞれ見たお客さまの印象は変わりますので、工夫してみて下さい。


この「ふきダシ」は、「かおダシ」ととても相性がいいです。顔とふきだしなので1セットで使うと、お客さまの目線を集めながら情報を伝えることができます。


本記事では、お客さまの目線を集めるためのしかけとして「かおダシ」「ふきダシ」についてお伝えをしました。残りの3つについては次回の記事でお伝えいたします。 このしかけは即効性があり、その場でPOP効果が2倍になったりしますのでぜひチャレンジしてみて下さい!